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海谷渓谷
​忘れえぬ風景
​発刊にあたって

 西海地区の貴重な観光資源である海谷渓谷は、約350万年前海底で火山が幾度ともなく爆発を繰り返し地上に隆起しました。そして長い年月をかけ山が風雨や雪にさらされ、岩肌が削られV字谷となり今の渓谷が誕生したと言われています。
 三峡パークから眺める山々の展望は標高約1200m、落差600mの千丈ヶ岳を手前に望み、遠く前方に阿弥陀山、鉢山、金山、鋸山、鬼ヶ面山、駒ヶ岳などの雄大な山並みに囲まれ、四季折々の魅力を持つ数々の珍しい木々や動植物が渓谷を訪れる人の心に「忘れえぬ風景」として刻まれるものと思います。この写真集は岩肌に残雪残る早春の木々の芽吹きと小鳥のさえずりや木々の新緑、可憐な山野草の花開く春。渓谷の木々にキラキラと太陽が照りつけ、駒の川の清流がひときわ涼しさを誘う夏。木の葉が色づき燃えたぎるような紅葉と、太陽と木々がつくりだす光と影、木の葉に降り注ぐ木漏れ陽の秋。そして誰もが入ることができない厳しい真冬の渓谷でじっと春を待つ冬の景色などの、四季の魅力を一冊の自然のアルバムにしたものです。
 今、海谷渓谷は糸魚川ユネスコ世界ジオパークの一つとして、市内はもちろん県内外から多くの皆さんに訪れていただき親しまれています。林道が整備され三峡パークも開設され、マイカーや大型観光バスも上るようになり、観光客や登山客が増えてきています。
 今回掲載の海谷渓谷の写真集はほんの一部分かもしれませんが、この写真集を通して海谷の素晴らしさをより広く知っていただき、自らの足で訪れて海谷渓谷の魅力を再発見いただければと思っています。そしてこの西海地区が海谷渓谷を通して更なる交流人口の拡大へとつながり、より地域の活性化になることを願っています。

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